【茶道流派のかけもち】2つの流派を同時に習えますか?
先日、こんな質問をいただきました。
茶道をされている高校生の方からですね。
若い人も茶道をされていること、とっても嬉しく思います!
今回は「ふたつの茶道流派を同時に習うことについて」解説したいと思います。
”流派”については下記の記事をご覧ください。
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複数の流派を同時に習うことは難しい
先に結論を言っておきますが、違う流派を同時に習うことはかなり難しいです。
質問者様のおっしゃるとおり、お点前や所作に細かい違いがありすぎて混乱する人がほとんどだと思います。
それぞれの流派の年数を重ねれば重ねるほど深刻になってくるでしょう。
簡単に両立できるものではないと思います。
同じ流派を同じ先生から2カ所の稽古場で習う
少し逸れますが、同じ流派なら2箇所で習ってもいいのか?と言われますと、一概に誰でもオッケーとは言えません。
先生によって考え方は違うので、必ず確認し許可をいただいてください。
(許可制と言いたいのではなく、「許可をもらった方が確実だよね」というニュアンスです)
- A先生の自宅の稽古場とA先生が講師をしている学校茶道部に所属する
- B先生の自宅の稽古場とB先生の公民館の稽古場をかけもちする
一見問題ないように見えますが、A,Bそれぞれの先生の考え方次第です。
必ず許可をいただきましょう。
同じ流派を2人以上の先生から習う
では違う先生に同じ流派の茶道を教わるとどうでしょう?
例:C先生の自宅でX流を教わっているが、新たにD先生に学校でX流を教わる
まず、自宅と学校が同じ地域、県にある場合、流派の規模に関わらずC,D先生はお知り合いである可能性が高いです。
あらかじめ教わってるC先生に黙って茶道部に入部することは控えましょう。
学校茶道部に入部したい場合はC先生に相談するのが一番良いです。
どこの学校で講師はどなたでどんなことをしているか、くらいは伝えられるといいですね。
「複数の先生に教わると、例え同じ流派でも混乱する」
「そもそも師匠が2人というのはおかしい」
といったお考えをお持ちかもしれません。
その場合は学校茶道部への入部は諦めることも考えてください。
茶道の世界では“自分の師匠”は特別な存在です。
違う流派を2人以上の先生から習う
話を戻します。
違う流派を同時に習う難しさは冒頭で話した通りです。
許状を取得していくと、かかるお金も2倍になってしまいます。
茶道は”お点前”だけではありません。
最初はお点前という”かたち”から学んでいきますが、その先がさらに奥深くより楽しいものになっていきます。
複数の流派を同時に習い続けると、”かたち”を学ぶのに時間がかかってしまい、”その先”にたどり着けるかどうかもわかりません。
どちらかの流派を一時的に習う場合、先生の許可とご本人のやる気があればできるのかもしれません。
ですが茶道を長く続けられたい場合は、いずれどちらかを選ばなければならない可能性があることを意識してください。
質問者様へ
大学で茶道をされたい理由が具体的にありますか?
もしも「今表千家でお世話になっているお稽古の内容&頻度が物足りない」ということであれば、まずは表千家の先生に相談してください。
許状取得に重点を置いた稽古に変えてくださるかもしれませんし、研究会や同門会への参加を勧められるかもしれません。
質問者様の表千家の先生のお人柄や考え方がわからないので一概には言えませんが、他流のお稽古をされることをよく思われない可能性もあるので、一度確認してみてください。
まとめ
ここまでお話しした通り、基本的には師匠が許可をしない限り、他の茶道教室でのお稽古は始めない方が無難です。
※例え学校茶道部だとしても…!
狭い世界での悪い噂は一気に広がってしまうこともあるでしょう。
若いご本人は許されても、師匠に恥をかかせる可能性があります。(私も気をつけないと…!)
今までとは違った茶道の世界に挑戦される前に、師匠へ相談をしましょう!!
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